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<チーム・ギンクラ 主宰 檜山豊 コメント>

 

チーム・ギンクラ 檜山です。

​少々長い文章になりますので、興味がある方は、お時間あるときに読んで頂けたらと思います。

このたび、チーム・ギンクラから『太田純平』『行田裕哉』『石塚彩花』が退団することになりました。

一気に三人いなくなるということで、皆様、大変驚いたと思います。

突然の発表になり申し訳ありません。

形的にはいっせいにという感じなんですが、みんなそれぞれバラバラのタイミングで檜山に相談してきました。

もちろんタイミング同様、理由もバラバラで。

まず最初に相談してきたのは行田でした。

行田の理由はわかりやすくいうと”やりたい事が明確になった”という事でした。

それは芝居から離れるということではなく、行田がやりたい事の中のひとつが芝居や芸能活動であり、それだけをやって行くことが難しくなったという事です。

檜山の求めるチーム・ギンクラの形は、いずれメンバー全員が芝居や芸能活動だけで生活をしていけるようにすることでした。

その中で、行田のように他にもやりたい事が見つかった人間には、一緒に行動することが厳しくなったのだと思います。

行田は誰よりも面白い事が好きで、面白い事へのセンスがあり、そしてそれを表現出来る人間でした。

でも真面目で不器用がゆえに人とぶつかったり、頑固で臆病だからこそ耳をふさいでしまうこともありました。

これからも失敗を繰り返しながら成長していくと思いますが、大きな失敗をしそうな気がして心配でなりません。

頑張れ!というより、慎重に!という言葉を送りたいと思います。

 

次に言ってきたのはあやかんぬこと『石塚』でした。

石塚が辞める理由…これはとても表現するのが難しく、いろいろ話したのですが、正直なところ原因がいまいちわからず、檜山なりに考えました。

考え抜いた結果「檜山を含めたギンクラメンバー皆が甘やかしてしまった」のではないかと思います。

石塚は僕のことを厳しかった、怖かったというかもしれません。

でも周りの演者やスタッフには『甘やかしてる』『もっと厳しくしないと』と言われました。

たぶんそのギャップこそが石塚が今回辞めるという決断に至った原因なんじゃないかと。

今思えば、石塚と仲良くする前に、

もっと厳しく、周りの人や目上の人との接し方、正直に物事を伝える大切さ、謙虚でいること、努力して積み上げていくことの大事さを教えればよかったと後悔しています。檜山のやり方じゃ足りなかったんだと反省しています。

今回、辞めると言った石塚に

『最後に皆と話さなくていいのか?』と聞いたところ

『大丈夫です』と言われてしまいました。

その時、恩や義理や人情みたいな、そんなものさえも、ちゃんと教えられなかったんだと気づきました。

素材の良さはある。裏を返せば今はそれしかない。

だから、せっかくの素材が潰れないように、誰かが厳しく教えてあげて欲しいです。

檜山が出来なかったことを。

最後に…「あやかんぬは皆から愛されるキャラクターなんだから、お前は他人を愛しなさい」

そして最後は『太田』でした。

たぶんですが、正直なところ太田は他の二人が辞めるという決断をしなければ辞めなかったと思います。

辞めたいと思っていても、自分が先陣きって言い出すことが出来ない、それが太田純平なのです。

 

だから今回の太田の退団にタイトルをつけるとしたら

『どさくさ退団』

です。

 

太田は他の二人より長く一緒にいるし、他の二人より太田の事を考えた時間が多い。

だから少し厳しい言い方になりますが、許してください。

旗揚げから数えてもう4年以上一緒にいるのでわかるのですが、

太田は”人生をアイマスクとヘッドフォンをして歩いている人間”です。

つまりどういうことかと言うと、自分を客観視せずに、人の意見を聞かないということです。

まだ辞める言い出す前の話なんですが、太田は

『2019年は、いろんなお芝居に出て、いろんなワークショップを受ける!』

と今年の目標を言っていたそうです。

どっかで聞いたことある目標だなと思い、今まで出演してくれた人に話をしたところ

S「それ檜山さんが太田さんに言ってましたよ」

H「え?なんて?」

S「今年はいろんな芝居に出て、いろんなワークショップを受けた方がいいって」

H「いつ?」

S「愛しのマーレの稽古中に」

H「マジで?」

T「私もっと前に聞きましたよ」

H「何を?」

T「檜山さんが太田さんに、いろんな芝居に出て、いろんなワークショップを受けなさいって言ってるの」

H「いつ?」

T「最初で最後の真夏のララバイの稽古中に」

H「…マジか」

今を遡ること2016年の夏には、太田の今年の目標を檜山はやらせようとしていたみたいです。

間違いかもしれないと思い、チーム・GのSとKに聞いたところ

K「ええ言ってましたよ」

H「やっぱり」

S「いつとかじゃなく、ずっと言ってましたよ」

H「ずっと?」

K「本公演終わった後も」

H「そんなに?」

S「あまりにもやらないから、言わなくなりましたけど」

H「あっそう」

S.K「ええ」

そしてあくる日

H「太田、どうやらその目標って真夏のララバイの時に俺がやった方が良いって言ってたみたいだよ」

O「え?」

H「マーレの時にも言ってたんだって」

O「…」

H「覚えてる?」

O「…いいえ」

H「マジで?」

O「やらなくて良いって言ってませんでしたっけ?」

H「…言った?」

O「たぶん」

自分の都合の良いところだけ、都合の良いように覚えてる。

太田はそんなやつなんです。

つまりアイマスクとヘッドフォンを取らない限り、前に進めない。

人のことをとやかく言う前に自分を変えなさい。

そうしないと、中野付近の安い居酒屋で若い役者相手に売れてないのに偉そうに演劇論を語っている姿が目に浮かびます。

そうならない為にも助言を聞くこと!

個性の良さにあぐらをかく年齢じゃなくなった事を客観視すること!

そして血のにじむような努力を!

みんな頑張れ!

それ以上に俺頑張るから!

この文章をいつまでも載せておくつもりはないので、檜山の気持ちを、想いのままに書きました。

あくまで個人的な見解や思いなので、表現方法はご容赦ください。

チーム・ギンクラは変わります。

2019年は大きな一歩を踏み出す年になります。

2月から芸能プロダクションと業務提携をすることになりました。

今までより仕事の幅を広げ、皆さんの目に触れる機会が増えるよう頑張ります!

引き続き、チーム・ギンクラの応援よろしくお願い致します。

チーム・ギンクラ 主宰 檜山豊

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